シャンファ道
隣りの芝は青く見えるという奴で、ずーっとシャンファ使っていても、このキャラの優れている所をひとつ上げてみせよと言われると
あるいは結構戸惑います。
近接でのダメージ効率・ラッシュの爆発力ではタキに劣り、身体的な当たり判定の小ささで言えばタリムに劣る。また、個々の技のダメージ値が貧弱なためガードインパクト攻防成功時の見返りが比較的少ない。ミツルギ、ナイトメアなどは相手体力の半分を持っていく選択肢があるのに対し、あまりに非力。とにかくリーチの短さが災いし、一度体力的にリードされると逆転は極めて難しい。
前作出た当初はナイトメアやらソフィーティアやらミツルギやらにぼっこぼこでしたよ。「納得いかん!!」「最弱じゃん!!」てな感じで。こっちがインパクト後に読み勝った3Bからの空中コンボと何となく出したミツルギの66BBのダメージがおんなじくらいなんだもん。
地獄のメロディ〜怨み節〜。
まあ、現実でも虚構でも格闘はリーチの長い奴が有利っていうのが単純な物理法則から言っても当然であるわけで、そこにダメージ効率の違いまで反映しちゃうとシャンファの勝機は非常に微かなものとなるのはこれはもうどうしようもない。
ところが、にもかかわらず前作では、トータルバランスの鬼・ミスターパーフェクトことミツルギ、キャリバーというゲームシステム自体を放棄したインチキ投げ(IIからインパクト可能に・・・当然である!)を装備したアスタロス、そしてなぜか件のシャンファが最強キャラとして認知されていたのです。・・・・なぜなのよなぜよ。
リザードマンのBBとか66Aとか1Kとか、ミナのBBとか3Bとか2Aとか、きたねー技の列挙にはいとまがないキャリバーですがこっち側のズルイ技っていったら並娑戴(ヘイシャタイ)1B+Kくらいしかないよ!?
もうほかはなんにもズルくないのよ!?
・・・結論から言うと、前作の強さを支えたものは『スピード』でした。
シャンファは相手の攻撃を見きった時に出せる行動選択肢が多彩なのです。言うなれば相手の攻撃をガード出来るようになって初めて発揮されてゆく強さ。自分の技の醸し出す効果はもちろんの事、総ての対戦相手の攻撃効果を知って初めて対等以上に渡り合える・・・・知識と経験と正確さがシャンファ操演&勝利の絶対条件であるといえましょう。
シャンファというキャラは、常に相手の間合い内での戦闘を余儀なくされ、たえずカウンターの恐怖に身を晒すストレスに耐えなければならないキャラクターです。
ゆえに、IIから初めて参戦する人にはお勧めできません。ついでに愛のない人にもお勧めできません。
ただし、やり込むつもりなら、とことん付き合う覚悟があるのなら、シャンファは特性が『スピード』という
操者自身の能力の向上がダイレクトに反映されるキャラクター。・・・・マグネットコーティングされてるようなモンです。
したがって際限なく強くなります。
これほどやりこみがいのあるキャラクターはそうはいません。
ここでは、シャンファの持つ技群の説明と簡単な戦法という基本的な動作を解説するにとどまります。
その境地に共にいきつくまで、この『シャンファ道場』 若干の参考にしていただくと幸いです。